kabkabsunshine’s blog

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リコリスピザがすごーく良かったけど背景を匂わせすぎなので調べたことをメモっておく

インフルエンザの予防接種で副反応が出て週末家に引きこもってたので何となくamazon prime videでみたリコリスピザが最高だったのですが、背景わかってんだろうな?オーラがすごかったので調べたら案の定元ネタ満載で面白かったのでメモっておく。

リコリスピザが見たかった理由

映画館で予告を見て、好きな感じだって思った単純な理由なのですが、ポールトーマスアンダーソンのパンチドランクラブが好きで今回も似た感じの匂いがしたので見たかったのですがなんやかんやと忙しくて過ごしててつい映画館で見損なったのですがamazon primeで見れるようになってたので見てみました。

パンフレットに元ネタとかその辺がかなり詳しく載っているらしいので手に入れるのが時間かかりそうなので取り急ぎ調べてわかったことをメモしておこうと思います。

ストーリーと背景

ストーリーは15歳の青年と28歳の女性の少し捻くれたラブストーリーです。

時代設定は1973年。

舞台はロサンゼルスの南エリアのサンフェルナンドバレーという映像産業が盛んなエリアのようです。映画に出ているレストランやバーも実在のお店とのことです。

監督・脚本

監督・脚本はポールトーマスアンダーソン(以下PTA)です。

PTAの手がけた作品としては以下が挙げられます。

・マグノリア

ブギーナイツ

パンチドランクラブ

ザ・マスター

ファントム・スレッド

どれも強烈な個性を放っていますが、リコリスピザの作風としてはパンチドランクラブが近いと思います。

ポールトーマスアンダーソンは母親がミニーリパートンで、義母がなんと笠井紀美子とのこと(この映画について調べているときに町山智浩さんのyoutubeで知りました。腰抜かしました。)

映画の中でも和食屋オーナーの奥様役の女性の役名がkimikoというのも義理の母親である笠井紀美子から着想しているのかもしれません。

主要キャストについて

アラナ・ハイム(アラナ・カネ役)

三姉妹バンドHAIMのギターです。HAIMのいくつかのPVやライブ映像はPTAが手がけています。映画には姉妹も出演しています。映画の舞台でもあるサンフェルナンドバレーの出身でもあります。

素敵!

映画の中では自分を28歳なのに地味に25歳と偽るややこしい年齢の独身女性を演じます。ハリウッド映画に出てくる美女たちとは違うのですが絶妙な魅力を放ちます。

クーパー・ホフマン(ゲイリー・ヴァレンタイン役)

15 歳野心的な子役タレントを演じます。

PTAの作品に数多く出演する故フィリップシーモアホフマンが父親です。

ゲイリーヴァレンタインは実在のゲイリーゴーツマンという子役出身のプロデューサがモデルになっています。

ショーン・ペン(ジャック・ホールデン役)

ジャック・ホールデン役をショーン・ペンが演じます。

ジャックホールデンウィリアム・ホールデンがモデルと言われています。

PTAは本作は初体験/リッジモンド・ハイの影響を受けているそうですが、ショーンペンはリッジモント・ハイの主演を演じています。

ずっとみたくてamazon prime vide見たら見れるようになってたので今週末観ますー

トム・ウェイツ(レックス・ブラウン役)

トムウェイツはレックスブラウン役で映画監督としてショーンペンが演じるジャックホールデンと破天荒に絡みます。モデルになっている人物は諸説あるようですが明確には見つかりませんでした。バーの裏のゴルフ場に火薬を仕込んでジャックホールデンに突っ込ませるという謎の遊びをバーの客を呼んで魅せます。ジャックホールデンが盛り上がりすぎてバイクからアラナが落っこちるシーンは最高です。背丈の合わない世界に顔を突っ込んで痛い目に遭うアラナをゲイリーが全力で駆けつける素敵なシーン。

着こなしも完璧すぎる。老後のファッションの参考にしたいです。トム・ウェイツが今もかっこいい姿が見れるって単純に嬉しいですね。

設定の元ネタについて

なぜリコリスピザというタイトルなのか?

映画にはリコリスピザは出てきません。リコリスピザはLAに実在するレコードショップでリコリスのLとピザのPの頭文字をとってレコードのLPを表しています。舞台であるサンフェルナンド・バレーの70年代を象徴するサブカルチャーを表現するためのタイトル考えることができます。

なぜ和食レストランが度々出てくるのか?

まずMIKADOは実在のお店のようです。サンフェルナンドバレー出身のPTAにとって地元のレストランを登場させるのは自然なのかなと。

そしてこの映画の中でMIKADOのシーンはレストランのオーナーが日本人妻に対する表現がアジア蔑視として批判する声が上がっています。理由は以下です。

・レストランオーナーが日本人妻に(珍妙な)日本語アクセントで話しかける

・レストランオーナーは日本語が喋れない

・レストランオーナーは2回目のMIKADOのシーンで別の日本人女性と再婚している

日本人である私の感想としてはあまり気にならなかったのですが海外在住のアジア人からの批判が多いことから日本語訛りのイラっとさせる感じが許せなかったのかもしれません。私の英語力だとそこまでの判断は、、、、、

先述の通りPTAは義母が日本人女性笠井紀美子です。当時義母に日本語の訛りの英語で話しかける人はいたようです。映画の舞台が70年代と考えるとその時代の雰囲気を映画のスパイスとして使うことに対して批判するのもいかがなものか?と思ってしまいます。

なぜウォーターベットとピンボールなのか?

ゲイリーヴァレンタインは実在のゲイリーゴーツマンという子役出身のプロデューサがモデルになっていますが、その実在の人物がウォーターベットとピンボールのビジネスを立ち上げていたという事実に沿って絵が描かれています。

なぜ選挙事務所の前で男性が張り付いていたか?

伏線があって回収されるのが物語の醍醐味だと思いますがこの映画の中で出ていた選挙事務所の前でうろついてた男の存在の理由がわからないまま映画が終わってしまいました。

このシーンは映画の中でどのような関係があるかというとタクシードライバーの引用という話なのですがタクシードライバーを見たのが20年以上前なので全然思い出せず、、、見直しておって追記します。

まとめ

ある程度背景を理解すると(しない状態でも最高に楽しめましたが)さらに楽しめる映画が今回の調査のけつろんです!